座談会⑥「医療・医薬プロジェクト」編

医薬品製造ラインの自動化、
病院内の表示管理システムの構築

座談会Member

  • 医療・医薬事業企画室
    技術担当

    Yさん

  • 医療・医薬事業企画室
    バリデーション・技術担当

    Oさん

  • 医療・医薬事業企画室
    医療企画担当

    Tさん

  • 医療・医薬事業企画室
    医薬企画担当

    Yさん

  • 医療・医薬事業企画室
    マネージャー

    Kさん

先期発足した新事業プロジェクト、「医療・医薬事業戦略プロジェクト」。
このプロジェクトから生まれた専任組織、医療・医薬事業企画室のメンバーの皆さんに集まっていただきました。

医療・医薬分野におけるイシダの関わりについて教えてください。 座談会Theme01

医療・医薬事業企画室

Yさん(技術担当)

医薬品は食品と同じように、川上である製薬会社を起点に医薬品卸から川下である病院や調剤薬局、ドラッグストアなどへ届けられます。イシダグループでは医療・医薬分野においても川上から川下までをビジネスフィールドとしています。製薬会社に対しては、研究開発部門や製造工程での電子天秤・台秤(グループ会社の新光電子)、計数・充填ライン、金属検出機、X線検査装置などの検査ラインを提供し、病院に対しては無線技術を活用した外来患者案内システムの他、大手ナースコールメーカーや大手薬科機器メーカーと連携したシステムソリューションを提供しています。また、調剤薬局で使われる調剤天秤は、グループ会社の新光電子製が50%以上の市場シェアを握っています。

食品業界と比べてどの様な違いを感じますか? 座談会Theme02

医療・医薬事業企画室

Oさん(バリデーション・技術担当)

医療・医薬事業企画室

Tさん(医療企画担当)

まず1つは商談~製品導入までの時間に違いがあります。
食品業界では1ヶ月~3ヶ月くらいで製品導入に至る短期案件が少なくないのですが、医薬品業界は一般的に1年以上の長期スパンになります。そのため今年の売上は昨年の営業活動の結果であり、現在は来年の売上に向けて営業をしているということになります。また、医薬品製造では食品製造と違い、厚生省の省令で義務付けられた「バリデーション」が必要となります。バリデーションとは、製薬会社が医薬品を生産するにあたり、その生産環境や機械設備、プロセスがあらかじめ計画したとおりの結果を出し、妥当であることを検証して文書化することなんですが、ミスが絶対に許されず、様々な部署が関わるので、品質保証部を中心とした特別なチームを組んで対応しています。

病院等の医療業界については、国公立か私立かで営業スタイルが大きく異なり、例えば国立の大学病院などであれば入札で決まります。
そのため、入札前の提案活動において入札顧客要求仕様でどれだけアドバンテージを持たせることができるかが勝負になってきます。一方、私立の病院は一般企業と同じく本部の決済によって導入可否が決まりますので、キーマンにどうアプローチするかがポイントになります。国公立であれ私立であれ、病院側は製品の選定のために展示会や学会で情報収集をされますので、効果的なプロモーション活動が必要です。

この事業に関わっていてやるがいを感じる時はどんな時ですか? 座談会Theme03

医療・医薬事業企画室

Yさん(医薬企画担当)

医療・医薬事業企画室

Kさん(マネージャー)

これまでの食品業界でのやり方と似て非なる分野ですので、何もかも自分達で手さぐりでやらなければならないという大変さはありますが、逆を言えば自分達でやろうと決めたことをすぐに実行できるという環境にあるため、そこに責任とやりがいを感じます。我々のチームは会社の中でも極めて特殊で、一つの部署に商品企画や開発だけでなく経営企画や技術規格など事業を行うために必要な人材が揃っており、検討と実行のスピードが会社最速と言っても過言ではないと思います。大きな企業ではこの様な新規の事業の展開は部門の様々な会議体で協議されてから上位階層で決裁を仰いだりするため、意思決定や実行スピードが鈍ったりするのが常になるのですが、我々は極めてシンプルなフラット組織であるため、投資の承認をもらって実行に移すのが非常に速いです。

イシダはチャレンジする者に対し、組織を挙げて強い後押しをしてくれる会社です。医療市場でのある製品企画においても、当初大手電機メーカーが先発しており、後発参入の当社は不利な状況になるのではという懸念がありました。しかし私たちは100近い病院を回り、顧客が商品の購買を決める際に重視する要素(キーバイイングファクター)を3つ見極めました。それを当社が持つ独自技術で実現できることが分かり、市場参入できる要素は十分にありましたが、実績を重視する医療業界で闘えるのかという指摘もあったんです。さまざまな議論の結果、会社としてリスクはあるが思い切ってチャレンジしようという決断をいただき、現在は確実に拡大している事業となっています。多くの関連部門がこのチャレンジを成功させようと応援し、支えてくれています。失敗を恐れずチャンスを逃さず挑戦ができる環境というのがイシダを支えている根本精神であり、そんな働き方を実現したいと思っている人が活躍できる企業だと思います。

この事業で求められる人物はどういった人でしょうか? 座談会Theme04

まずは、失敗を恐れず前に進める人ですね、これが無いと何も始まらない。特に新規事業では挑戦やそれに伴う失敗も戦略考案において大事な要素となってきますので、そういった経験のある人は向いていると思いますよ。

また、専門的な分野でもあるので、そこに携わったことがある人も向いていると思います。例えば理系の人で、医療や医薬あるいは生物、化学に関する研究を行っていた人とか、その手の生産システムの勉強をしたことがある人とか。もちろん文系でも同分野での法律や動向など専門的な研究を行っている人も関心が高い事業だと思っています。 我々は単に「モノを売る」というのではなく、当社の製品を「いかにお客様の課題を解決できるか」という形にするのが事業スタイルなので、関連する専門的な力を持った人は活躍できると思います。

皆さん、どうもありがとうございました。