Project story 03 環境配慮を実装する。社会課題解決の先へ

vol.3
i-DRP搭載 QX拡販ものがたり

環境配慮という価値でお客様や社会、そしてイシダの未来を動かす

Project Team プロジェクトメンバー

F・Sさん イメージ
商品企画担当

商品企画担当 K.O(1991年入社)
マーケティング・商品企画部 販売促進課

製造をはじめ流通や物流サービス、海外メーカーとのOEM、商品企画や販売促進と、入社から一貫して包装機に携わり幅広い部門を経験。イシダ包装機の知恵袋として、プロジェクトを牽引。

T・Eさん イメージ
営業担当

営業担当 R.F(2019年入社)
DX・SIベンダー部 営業一課

大手コンビニエンスストア担当として、コンビニエンスストア業界が抱える課題を解決できる機器としてi-DRP搭載 QXに着目。社内各部署をはじめ、協業メーカーやコンビニエンスストア本部と連携するなど、プロジェクトのハブを担う。

Y・Oさん イメージ
カスタマーエンジニア担当

カスタマーエンジニア担当 U.N(2018年入社)
コンタクトサポートセンター 流通・物流システムサポート課

IE(イシダヨーロッパ)製の包装機を日本向けや出荷先向けに調整する。初期に発生し続けた不具合“沼”を粘り強く対応し解決へと導く。製品の設置、使用法の指導、メンテナンスを担い、プロジェクトを支える。

Project Outline プロジェクトアウトライン

1.ニーズを捉え、環境配慮という
「次のスタンダード」を提案

イシダは創業以来、お客様や社会課題の解決に取り組んできた。コロナ禍で巣ごもり需要が急増したこともあって、その後のコンビニエンスストア業界はさらなる売上や利益を伸ばす策が必要であった。その一方で、社会課題としても機運が高まっていた環境問題への対応も急務としていた。そこで2020年秋、イシダは包装機「i-DRP搭載 QX」をコンビニエンスストア本部へ提案する。これは、食品の「ロングライフ化」による廃棄削減と、プラスチック使用量の大幅削減を同時に実現するもので、時代の要請を先取りしたこの提案は、大きな期待が寄せられた。

2.「できない理由」は探さない、
社内外のチーム一丸で解決に挑む

プロジェクト成功の鍵は、欧州市場で実績のあるイシダヨーロッパ製の高機能包装機の良い点を活かし、日本市場に向けて独自技術を開発し融合させること。理論上は可能でも、実稼働までの道のりは険しいものだった。しかし社内外の大勢と連携し、難しい課題に挑むチームを編成する。一年をかけて検証を繰り返した機械は、導入先で原因不明の不具合が頻発。稼働開始の期限が迫るなかで、チームは「できない理由」ではなく、「実現するための一手」を一丸となって試行錯誤し、無事に稼働を成功させる。それは環境配慮という「次のスタンダード」への始まりだった。お客様や社会に向き合い、新たなビジネス拡大にもつながった“三方良し”の『i-DRP搭載QXの拡販プロジェクト』を紹介する。

Chapter 1 第1章

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“技術”を社会とつなげ新たな価値にする。

イシダヨーロッパ製の包装機QXは、海外では多くの食品工場で活躍している。特殊なガスを充てん(MAP包装*1)することで、食品の消費期限を延ばし、鮮度保持や廃棄ロス削減という社会課題にアプローチできる点が評価されていた。「フィルムへ直接印字ができるイシダの技術『i-DRP』(プリンター)を搭載すれば、より環境負荷の低減につながる。SDGsが採択されたころから社内でそんな議論がありました」と話すのは、商品企画のOだ。長年包装機に携わってきたOは、QX × i-DRPの可能性を営業部とともに探ってきた。

*1 食品パッケージ内部の気体(窒素・二酸化炭素・酸素)を調整して、酸化や細菌の増殖を防ぎ、食品の鮮度や品質を長持ちさせる包装技術のこと。
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そんな時期にコロナ禍が世界を襲う。そしてコンビニエンスストア業界では「巣ごもり需要」によりサラダなどの中食が急増。同時に、食品ロス(鮮度保持)やプラスチック削減への意識もかつてないほど高まっていった。営業のFは、すべての取り組みに環境配慮が求められる時代が来たことを実感していた。そこで商品企画と営業で可能性を探ってきたi-DRP搭載QXをコンビニエンスストア本部へと提案する。まさに時代のニーズに合致したソリューションだった。

Chapter 2 第2章

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意志さえあれば挑戦ができる。

「これは設備更新ではなく、“未来の当たり前”を作る挑戦です。導入することで、商品の消費期限を延ばし、フィルムへの直接印字で廃棄物も削減できる。また蓋材をシール化に変えプラスチック使用量を二割も軽減できる」。営業Fによるコンビニエンスストア業界にSDGsを推進する提案は評価され、採用が決まった。導入に向けて顧客の不安を払拭するため、営業Fは商品企画Oや開発部署と課題の調整に取り組む。まずは商品の消費期限を延ばすことを目指し、MAP包装の検証を進めていく。対象となったのは、酸化しやすい生鮮野菜中心のサラダや総菜だ。複数の配合を試して、24時間後、48時間後、72時間後、と鮮度影響検証を繰り返した。

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検証作業には、F自らも取り組んだ。「お客様が納得する配合にたどり着くまで二カ月かかりました。文系出身の営業担当が、検証実験に取り組めたことは、大きな経験となった。私は中途入社ですが、手を挙げた人が挑戦できる会社だと感じました」。専門外の領域だが、「やってみたい」と声を上げた挑戦を、部署や立場を超えて支える文化がイシダにはある。結果だけでなく、プロセスそのものが評価される環境だからこそ、誰もが一歩を踏み出せるのだ。意志さえあれば、挑戦は限定されない――それがイシダだ。

Chapter 3 第3章

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組織と国境を越えた「総力戦」で挑む。

プロジェクト成功の鍵は、組織を横断したチームワークだった。顧客の要望である「環境負荷低減」と「生産効率」を両立させるため、各分野のプロフェッショナルが動いた。商品企画Oは、「もっと薄く」「もっときれいに印字したい」というお客様の要望に応えるため、フィルムメーカーと半年間の共同開発を実施。そのフィルムを使った40万回にも及ぶ耐久テストを行い、機械の精度を極限まで高めた。「営業や商品企画とともに、さまざまな状況下でテストを繰り返した」とカスタマーエンジニア担当のN。


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さらに、グローバルな連携も強化する。海外業務に精通するOは、開発元のイシダヨーロッパとの橋渡し役として奔走した。言葉の壁をなくすために、日本のエンジニアと欧州の開発拠点がリアルタイムで連携できる翻訳チャットツールを構築するなど、国境を越えてエンジニア同士が直接対話できる環境を整えた。「カスタマーエンジニア同士が直接確認し合うことで、スピーディに物事が進むようになった」とOは話す。

Chapter 4 第4章

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逃げないチームが未来を創る。

さまざまな課題を乗り越えて一年がかりで、i-DRP搭載QXをお客様の工場へ導入。しかし本稼働目前に原因不明の不具合が頻発する。連絡を受けたFは、すぐさまチームに連絡を取って、チームをお客様の工場へと呼び寄せた。現地に集合した営業、商品企画、カスタマーエンジニア、開発のチームイシダは、即時に検討を始める。さらにイシダヨーロッパや協業会社、お客様と連携して不具合の情報をすべて共有。チーム一丸となって不具合の原因を一つずつ潰す体制を構築。「お客様も含めて全員でゴール(安定稼働と商品化)を目指し、現場でモノづくりをした」とFは話す。誰ひとりとして困難なモノづくりから逃げなかった。そして課題をクリアし、無事に稼働開始を迎えることができた。

今回開発した包装・ガス置換技術は、コンビニエンスストア業界の新たなスタンダードとして定着。「お客様からは環境配慮に取り組む企業として企業価値の向上をはじめ、店舗や消費者へと新たな価値の提供につながったと感謝されている」とFは語る。そしてi-DRP搭載QXの拡販プロジェクトは、機械が売れるほど専用フィルムの継続的供給で収益がもたらされる「ストック型ビジネス」のモデルを確立した。これは将来、非常に大きな可能性を秘めたビジネスモデルだ。「顧客は新たな価値を享受して収益を上げ、イシダはビジネスを拡大、そして社会は環境負荷が減る」という、まさに全員が勝者となる『三方良し』のプロジェクトと言えるだろう。

Summary 最後に

i-DRP搭載QXは日本市場への実績を積み重ね、国内ユーザーの声を反映した日本向けの新機種「QX-500」の開発につながっている。それを受けて、同機専用コールセンターも誕生した。そして新規性と独自性が業界の話題を呼び、日本包装機械工業会が主宰する「第8回 JAPAN PACK AWARD 2023」の優秀賞を受賞。今ではコンビニエンスストア業界にとどまらずスーパー・小売店などへと広がりをみせるなど、環境配慮型の生産を望む企業が増えるなかで、イシダの環境配慮型製品への需要は毎年拡大している。

Project Message プロジェクトメッセージ

前例のない仕事に、チームで向き合う。i-DRP搭載QX拡販プロジェクトは、部署や国の枠を超え、一人ではたどり着けない答えを探し続けた挑戦の記録です。仕事でかなえたい夢が明確な人も、まだ言葉にはできない人も、イシダでは「やってみたい」という思いを起点に自分の可能性を試すことができます。“一人で成し遂げられないことは、みんなで実現する”。そんな企業文化が根付いたイシダで、社会課題をともに切り拓いていきませんか。

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