未来の世の中は何を
必要としているかを見つめながら
研究テーマに取り組む
技術統括部 基幹開発課 課長
H.O 入社12年目 情報メディア学専攻
現在の仕事の内容と、その中でのあなたの役割について
この部署における私の役割は、開発の方向性を決めてメンバーたちに指示を出し、それぞれに追究してもらうこと。そして、その進捗状況の管理などです。方向性を示すにあたっては、1~3年後の世の中にどのようなものが必要とされているかを考え、それに基づいたテーマを掲げます。
現在進めているものとしては10テーマほどあり、各メンバーが得意分野や専門分野を活かしながら取り組んでいるところです。基幹的な部分なので詳細はお話できないのですが、方向性としては「精度を高める」「効率を高める」「イシダにまだ確立されていない技術」といったものになります。
ユニークな取り組みとしては、知能化技術の応用があります。生産の現場にはたいてい「職人技」をもった人たちがいます。例えば製品を見ただけで瞬時に製品の不良が判定できる人や、その人がいなければ設備の微調整が上手にできず、生産効率が上がらないといった場面は珍しくありません。これらを自動化することは困難を極めるのです。そのような熟練の技を先進のソフトウェア技術で自動化することに挑戦しているところですが、非常に高度な研究領域ですので、大学の研究室と連携して取り組んでいます。
開発の方向性を定めるというのは、市場や技術のトレンドを常に把握しておく必要があるということです。アンテナを周囲に張り巡らせておかなければ、新しい情報は入ってきません。そのために私は社内に閉じこもらず、積極的に外に出るようにしています。いろんな人に会い、いろんな場所に足を運び、現場を見ることを心がけていますね。
私たちは研究者寄りの技術者。でも、象牙の塔にこもっていては世の中のニーズがつかめないということはハッキリ意識しておかなければならないことだと思います。だから私は製品や技術を売り込みに来てくれる企業の方には気軽にお会いしますし、技術関連の展示会にもよく顔を出します。また専門誌を手にとることも多いですね。そんな風に視野を広く持ちながら、アクティブな開発者として自分なりに頑張っています。新しく、画期的で、喜ばれるものをこれからもドンドン生み出していきたいですね!
イシダへの入社の決め手はなんですか?
だからイシダという会社の雰囲気も分かっていましたし、社員がものづくりに対して熱い思いを抱いていることも感じていました。「この会社の人たちとなら頑張っていける」。そういう確信もあって入社を決意したことになります。あれから10年以上たちますが、当時の印象は間違っていませんでした。
学生時代はアルバイトに明け暮れていました。接客から営業、力仕事まで、いろんなことをしてきました。「人の役に立つことで得られる喜び」を知ったことが今に活きていると思います。 もちろん、学生ですから最初はお金のために働いていました。でも、仕事というのはお金だけを目的にする物ではありません。人の役に立つことの喜びがなければモチベーションは続かないし、成長もないでしょう。それを知ったことは私にとって大きな宝物。今もその宝物を大切にしながら、仕事をしています。
学生の皆さんへメッセージをお願いいたします。
技術者として専門分野を深めていこうとする姿勢も大切にしてほしいですが、その一方でいろんなことにも興味をもってほしいですね。言葉を変えれば「あらゆる方面にアンテナを張る」。ちょっとした情報が後になって仕事の大きなヒントになることは珍しくありませんし、そうした積み重ねは人間的な成長ももたらします。
あと、意識して伸ばすようにしていただきたいのが、コミュニケーションスキル。どんな仕事にも共通することですが、コミュニケーションがしっかりとれれば成長のチャンスはいくらでもつかむことができます。応援してくれる人もたくさんでてきますよ。素直さというのは謙虚さに通じるもの。コミュニケーションスキルを磨いて、いろんな人からいろんなことを学ぶようにしてください。
就活のアドバイスですが、安定志向や有名企業志向で選ぶよりも「長く働けるかどうか」を軸にしたほうが良い結果につながると思います。気になる会社があったら、そこで働いている人に話を聞いてみること。やりがいを感じる環境はあるか、社内の雰囲気はどうかなど実際に働いている社員の生の声は何よりの判断材料になりますよ。就活、頑張ってくださいね!