要素技術研究

主体的に
ものづくりに関われる
面白さを実感

技術統括部 基幹開発課

S.A 入社12年目 工学部 機械システム工学

現在の仕事の内容と、その中でのあなたの役割について

私が所属する基幹開発課は、既存製品に搭載する新機能や、まだイシダにはない新技術を追究する部署。基礎研究の分野を担っており、ここで私はロボットに計量機能を持たせるための開発を手がけています。
ロボットに計量機能を持たせるとはどういうことか。分かりやすくたとえてみると、牛丼屋さんの調理スタッフ。並盛りや大盛りなどオーダーに応じてごはんをよそいますよね?あれはいちいち量を計っているのではなくて感覚、いわゆる「名人技」で盛っているそうです。そういうことをロボットに代替させ、食品メーカーの生産ラインに組み込むことはできないか、というのがそもそもの発想です。
生産ラインにおいては人手が介在する工程は少なくありません。人手が介在すれば、それだけ時間とコストもかかってしまいがちなので、自動化できるところは自動化したいとのニーズがあるんですね。計量機能付きロボットはそのニーズに応えるものです。
開発は2011年春から始めて、今ようやく完成しようとしているところ。お客様からの反応も良く「完成したら、ぜひ使いたい」というオファーもすでに複数の企業からいただいています。開発担当者としては実に嬉しい限りです。

これまで手がけてきた仕事で印象に残っている案件は、ノントレー包装機の開発です。スーパーの生鮮食品はトレーに入ってパックされているものが多いですよね?「でも、本当にトレーっているのかな?」と考えたときに、トレーを無くすことによる、いろんなメリットが見えてきました。まず、CO2の排出量が減らせますし、スーパーにとってはコストダウンや差別化にもつながる。消費者にとってもトレーの処理から解放されます。そういうことでノントレー包装機を開発したいと思ったんです。
なぜこの仕事が印象に残っているかと言えば、われわれ技術者が「言い出しっぺ」になったから。 お客様のところへ直接訪問して意見を伺ったり、アンケート調査をしたり、企画の立ち上げには大変苦労しましたが、開発にゴーサインが出たときはとても嬉しかった。
イシダには、そういうものづくりに意欲的に取り組める風土があることは強調しておきたいです。ちなみにノントレー包装機は、ロハスデザイン大賞を受賞。もちろん、今も現役で販売されています。

イシダへの入社の決め手はなんですか?

イシダに入社したのは小さい頃からものづくりが好きで、自分には技術者が向いていると考えたから。イシダを選んだのは、世界に通用するものづくりを手がけている点が大きかったですね。
国内シェアナンバーワンというのはやはり凄いこと。そしてそれに満足することなく、世界ナンバーワンを目指しているところに技術者魂を刺激されました。また、滋賀出身の私としては、イシダは地元での評判が良かったことも決め手のひとつになりました。

学生の皆さんへメッセージをお願いいたします。

「自分のやりたいことをとにかく重視。その観点から会社選びをしてください!」ということをぜひ伝えたいです。会社を選ぶ際、ついつい基準としてしまうのが知名度。誰もが知っている有名企業に憧れてしまいがちです。その会社に自分のやりたい仕事があれば、もちろん構わないのですが、そうとは言えない場合は良い結果につながらないと思います。就活期間はアッという間ですが、会社に入ってからはが長いことを忘れないようにしていただきたいですね。同じ働くなら、自分のやりたい仕事に打ち込みたいじゃないですか。
それを踏まえて私が「こんな人といっしょに働きたい」と思うのは、元気な人。開発の仕事は体力勝負が求められる面がなきにしもあらず。目の前に壁が立ちはだかっても元気に乗り越えていく力を持っていてほしいと思います。
実際、イシダにはそういうタイプの社員が多いですね。元気で、そして親切。お互いに力を合わせながら、ものづくりに取り組んでいく風土があるので安心してください。イシダはBtoBの企業ですから、一般的な知名度はないかも知れません。でも、やっていることは凄い。みなさんがものづくりを楽しみたいというなら、ぜひイシダを検討していただきたいと思います。

10年後の夢

会社の成長に大きく貢献できるような技術開発をしていたいですね。独自性のある開発をするためには長いスパンで根気よく仕事に取り組んでいくことが大切。その意味では息の長い技術者としてがんばっていきたいと思っています。

休日の過ごし方

以前は、会社の野球部に所属していてキャプテンを務めていました。その練習や試合で休日を過ごすことが多かったですね。それはそれで楽しかったのですが、今はもっぱら2人の子どもと遊んでいます。公園に連れて行ったり、ショッピングセンターに行ったり。育児って面白いですよ。子どもたちの笑顔は仕事へのモチベーションにもなります。「この子たちのためにがんばろう!」という感じでしょうか。

尊敬する人

父親を尊敬しています。父もまた技術者で、その背中を見て育ったため、私も自然とものづくりの道に進みたいと思うようになりました。仕事の進め方や考え方など影響を受けていると感じることは多いですね。自分が技術者になってみて、父の大きさを改めて実感しています。