コンピュータスケール

コンピュータスケールの開発は、「ピーマンを計量、袋詰めする作業を自動化できないか」という農業組合からの要望がきっかけでした。ピーマンは大きさや形状が様々で、1個の重量は20g~60gとばらつきがある。150g入りの袋で出荷する場合、それまでは手作業で最後の1個の大小を選び調整していたが、大変な労力がかかっていました。
求められた精度は、「150グラム入りの設定で2 グラム以内の誤差。」しかも150gを
下回ることは許されない厳しい内容を満たす精密な装置を開発が求められました。
その時期、当社は※自動計量機では十分な実績がありましたが、ピーマンのように一個一個が不定形であり単体重量も比較的重く、しかも重量にバラツキが大きいものに対しては、この考えは技術は通用しませんでした。
※(定量近くまでは大量供給を行いその後少量ずつの供給によって定量値をつくりだす)しかし、研究と試行錯誤の結果、全く新しい発想の「組合せ計量方式」を採用したコンピュータスケールを開発。袋詰めする前の商品を数個ずつ分散して、それぞれ別々に複数の計量器で計量し、その計量値をコンピューターで組み合わせ計算を行い、設定した重量に最も近い組み合わせを選び出して袋詰めする仕組みです。
1972 年に組み合わせ自動計量装置「コンピュータスケール」を開発した時には、それまで計量と計算を組み合わせた装置が世界に存在しなかっただけに、関連業界に大きなインパクトを与えました。国際展示会に出品すると、世界の業界関係者は「どうしてこんなに早く計量できるのか」と一様に驚き、「モンスター」というニックネームで称賛した。
1980年にはロードセル計量によってデジタル化し、計量データの高速処理システムも開発し、現在では毎分160 ~180 回にまで飛躍的に処理能力が向上しました。
ピーマンが契機となった自動計量袋詰は、高い計量処理能力が評価を受け、その計量対象を、スナック菓子、農産物、ソーセージ、詰め物や防虫剤などにまで次々に拡大し、対象物の種類も次第に増えていきました。
今日では、スーパー店頭に並ぶ様々な「定量袋詰め」製品の計量に欠かせないのが、この組み合わせ自動計量装置で、世界シェアで約70 %、国内シェア約80 %を占める世界標準のシステムとなっています。